Reviews and Interviews:2024 「クリスティーン・フリント・サト」湊 正廣 DWS Gallery, 奈良

クリスティーン フリント サトの素晴らしい日本への貢献は言い尽くせないものがある。 それは奈良の伝統産業である墨、和紙、筆を海外の人々だけでなく多くの日本の人々に彼
女のアートを通してその魅力を紹介している。 アート作品だけでなく彼女が開催するワークショップは単なる素材や道具の使い方だけで はなく日本の伝統としての精神性に大きくつながっている。 彼女の活動や試みは現在の日本人だけでなく世界中の人々が必要としている自分自身を見 つめる機会としてのマインドフルネスの重要性を伝えている。

私が感じる彼女の作品の魅力は、中国、日本の書や墨絵など伝統的な墨の使い方、筆の技 法を理解し、常に新しい試みにチャレンジしていることである。 多様な素材を用いた墨の表現、墨の単色表現から色彩を取り入れたダイナミックな表現へ の変遷、色彩豊かな作品から天然泥を使った奥行きのある作品への挑戦。 作品一つ一つを見ると、卓越した筆遣いと素材の個性を表現しようとする深い理解とこだ わりが感じられます。 コントロールされたフォルムと自然の動きから表現される点と線と面。紙、水、墨、筆に よる緻密に描かれた繊細なラインと偶然性の享受。そこには「間」の遊びが感じられ、そ して彼女の自然現象の受け取りが感じられる。 それらの作品のバラエティーさは印象派の気持ちよさを抽象表現され精神的快感に誘うも のが多くある。

DWS Galleryで彼女の作品と伝統表具師とのコラボレーション展覧会を企画開催したが 彼女の作品が多くの人々に楽しまれたのは当然のことながら、今まで目を向けられなかっ た表具師の存在が新しいアート表現として大きく興味を持たれたことは大きな収穫であっ た。現在もなお私たちは彼女の作品を伝統表具で表現する試みを続けています。 私たちは常に彼女のホームギャラリーとして彼女の新しい挑戦を期待しています。

DWS Gallery, 奈良  湊正廣

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